今回は、『倫理経営原典』(丸山敏秋編著、新世書房)の一部 を紹介させて頂きます。昨今、経営者のモラルや、企業経営の目 的と方法などを再度問い直す事件が起こっています。倫理法人会 では、倫理を重視した経営と人の道を説いています。経営者のみ ならず、万人必読の好著です。
明朗、愛和、喜働、純情(すなお)、感謝が大事である。
入ったものは、出る。出たものは、入る。取れば、取られる。 与えれば、また与えられる。愛すれば、愛される。得るは捨つる にあり。
苦難が起こるのは原因がある。意味があって起こる。人を正し く生かし、ほんとうの幸福の道にたちかえらせるために、苦難は 起こる。
わがままが苦難を招く。わがままを取り去った暮らし方、これ が絶対倫理です。
苦難を恐れる必要はありません。苦難は注意の赤信号なのです。 向上のために苦難があるのです。
苦難の原因になっている生活のあやまり、心の不自然さを取り 去ると、幸福の天地が開けてくる。苦難は鬼の面をかむった救い の女神である。苦難の奥に幸福の舞台がある。苦難は幸福へ入る 門である。
苦難は喜んで迎える。要は、自分が変わればいい。押し迫って 来る苦難は、自分で解決するよりほかに道はない。よくその本質 を見きわめ、ひとつひとつ、正しく切り開いていくことである。
逃げるから苦しいのである。「よし何でもこい」と、進んで喜 んで苦難に立ち向かう。ここに光明の天地が開ける。苦痛は、喜 べるものではないけれども、それは、自分本位であり、己にとら われているからである。
問題のあるところ、必ず活路がある。困った時ほど感謝せよ。 いったい自分のどこに問題があるのか。自分の問題点はどこか。 これらは、逃げることなく、生涯問い続けられるべきである。 そこに向上の喜び、生きる妙味がある。
幸福とは自覚である。「これが幸福なのだ」と自分で自覚で きた時の状態である。いわゆる幸福ばかりの生活になれてしま うと、幸福は幸福でなくなる。
不足不満は、物そのものにあるのではない。人にあり人の心 にある。人生の不幸とは、幸福をしっかり自覚させる為にある といえよう。病気になって初めて健康のありがたさが分かると いうようなものである。
明るく朗らかな人の心は、世のくもりを照らす光である。あ らゆる善さのもとが明朗な心にある。一人の明朗な心境は、そ の人の肉体健康の元であり、家庭健康の中心であり、事業健康 の根源である。朗らかさを奪うものは、怒りである。憂いであ る。悲しみである。恐れである。憎しみである。
人は幸福に暮らしているから朗らかなのではなくて、朗らか にしているから、幸福な事情がつぎつぎにあらわれて来るので ある。心が先行するのである。
悲しくなった時、絶望に打ちひしがれた時、苦しみにあえい でいる時は、太陽を仰ごう。ふしぎな力がどこからともなく湧 いてくるものである。その太陽を心におく。そこに希望がわい てくる。そして、私達は再び起ち上がれるのである。これは理 屈ではない。実際である。やってみた時、なるほどと分かるこ とである。
愛は無尽蔵にして、すべてを育てる。愛によってすべての個 性が発現する。しかし、我情の愛は自己愛であり、盲目である。 本当の愛は無条件である。良いから愛するのではない。よくな いから愛するのである。
愛のむすぶ力で和が成り立つ。自然は調和の姿である。宇宙 は大和の姿である。和合の秘訣は自分から進んで合わせること である。合わすとは倫理に合することである。(続)
貪(むさぼ)り、瞋(いか)り、愚かさは、この世の悲しみと苦 しみのもとである。この悲しみと苦しみのもとを絶つものは、戒 めと心の統一と智慧である。戒めは貪りの汚れを取り去り、正し い心の統一は瞋りの汚れを取り去り、智慧は愚かさの汚れを取り 去る。(パーリ、増支部)
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