初めての集中内観で、母父、元配偶者、現在の配偶者を各二回、 嘘と盗みを一回行いました。

　母に関しては、一回目二回目ともに、なかなかして頂いたこと が出て来ず、父の時に両親として考えてみて初めて感謝の感情が でてきました。

　自分は母を恨み、母のせいにして生きてきたということを理解 でき、また、本来はして頂いたことばかりで、ご迷惑しかお掛け していないのに、とんでもなかったなぁと実感しました。自分が 自分で自分を生きにくくしていたことを知り、あれだけのことを して頂きながら、何と親不孝であったかに気づくことができまし た。

　両親に対してご迷惑をお掛けしたことを調べていくと、自分の これまでの生き方がだんだんと理解ができ、元配偶者や現在の配 偶者に対しても、同じ事を繰り返しているということに気付けま した。

　私はこれまでの生き方で、他人のせいにして自らの犯した罪を 振り返りもせず、責任もとっておりませんでした。今後は自分で してきたことに責任を持ち、自覚して生きる決意ができました。

　また、周囲（家族、友人）には感謝の気持ちを忘れず、大切に していきます。繰り返してきている問題が見えてきて初めて、今 後どうしていくかということを考える事ができました。

　酒については、これまでに何度も失敗してきているにもかかわ らず、呑まれるような飲み方をしてきました。今後は、呑まれる ような飲み方はしない、外で飲んでもその日のうちに家に戻る、 飲酒運転をしない、という三つの決意をしました。もし、この決 意を自ら破ってしまったら、断酒するしかありません。

　次に金について、小さい頃から金を盗むことをし続けてきて、 金のありがたみが判らず、非常に無駄金を遣い続けてきました。 自分で本当に自立していた期間は人生の十分の一程度でしかない のに、そのことを忘れ、自分の欲を満たすためだけに執着してお り、非常に恥ずかしく、また、情けなかったです。

　人生設計をした中で、娘と息子のために、最低でも５２才まで は、学費や生活費、その他の費用が発生するということを改めて 認識し、自分が両親にして頂いたことを同じほどできるかどうか は判りませんが、恥ずかしくない父親になると決意しました。そ のためにも、散財しないように計画を立てて生きていきます。

　女性問題については、無責任に自分が浮気をしてしまうと、後 に必ず自分に災いが戻ってくるということ、また、無責任な関係 は、相手の貴重な時間を盗む行為だということが、よく判りまし た。

　今一緒にいて下さる方と、一生一緒にいられるよう、行動を慎 み、自分を律し、過去の償いをしていかねばなりません。戻って から、良く相談していきます。

　最後に嘘をつくことについて内観しました。嘘をつくというこ とは、自分で自分を生きにくくしている最大の原因でもあり、自 分をいつわり、他人をだまし、後に残るものは、恨みや憎しみ、 そして後悔しかありません。

　これまで本当に沢山の嘘をついてきました。大きくなりすぎて、 自分だけの力ではどうにもならなくなってしまった事もあります。

　傷つけてきた方々に非常に申し訳なく感じますし、自分自身を も傷つけてきました。これまでの嘘のつぐないをすること、そし て、ついてきた嘘の責任を取ること、もう二度と自分や自分の周 囲の方々に嘘をつかないことを決意しました。

　そして、今回の内観を経て、一番大きな気付きは、変わること は何も特別なことではないと気付けたことでした。これまで、し なくて良いことをして、周囲や自分を傷つけ、信用や信頼を失っ てきたことを改め、してこなかった感謝や償いをしていくことで、 これからの人生を幸福に生きます。

　愛欲を貪（むさぼ）り求めて満足を知らない者は、たいまつを かかげて風に逆らいゆくようなものである。手を焼き、身を焼く のは当然である。

　貪（むさぼ）りと瞋（いか）りと愚かさという三つの毒に満ち ている自分自身の心を信じてはならない。自分の心をほしいまま にしてはならない。心をおさえ欲のままに走らないように努めな ければならない。（四十二章経）