私は今の会社に入るまで、内観という事があることすら知りま せんでした。
今まで自分なりに両親、妻、会社の上司、先輩等に感謝の気持 ちを持って接しているつもりでいました。しかし、この6泊7日 の内観を体験してから間違いであったことに気がつきました。
うわべだけの感謝、うわべだけの謝罪、自分の甘え、わがまま、 思い返すだけで、今まで生きてきた36年間がとても恥ずかしく、 みっともないように思えてきました。
内観を始めた当初、お世話になった事、して返した事、ご迷惑 をかけた事があまり出てこない自分がなさけなくなってしまいま した。色々な迷惑をかけ、苦労をかけてきたはずなのに、自分の 中でそれが当然だという事で怒らせてしまっていたのだと思いま す。
父に対して、金銭面や精神面のささえになってもらっていたの に、私は理解していませんでした。いや、理解しているつもりで 終わらせてしまっていました。
母に対して、自分への愛情は当然で、感謝などとは別のものと 思っていました。食事を作ってくれる事、清掃、洗濯、身の回り の世話等、すべてが感謝すべき事であるにもかかわらず。
妻にも同じ事が言えます。自分の母親でもないのに、母親と同 じような事を求め、できない時には悪口を言ったり、気が利かな いとののしってみたりと、ずいぶんと悪い事をしたものです。そ れでも一緒についてきてくれている妻に、今は感謝と謝罪の気持 ちで一杯です。
思い返すときりがありません。祖父、祖母、兄、妹、妻の両親 等、私のわがまま、自分勝手、思いやりのなさに振り回させてし まい、とても罪の深さを感じています。
会社の上司、同僚にも迷惑をかけてしまっています。自分がも っとしっかりして、皆を引っ張っていかなくてはいけないのに、 自分のだらしなさ、ふがいなさばかりが先走りしてしまい、逆に 足を引っ張ってしまっているのではないかと思うと、いてもたっ てもいられない気持ちになりました。
内観をすすめるにつれ、どんどん自分の罪の深さが出てきて、 とても死にたい気持ちにさえなってしまいました。
この7日間で36年間の人生をもう一度過ごしてきた気がしま した。あの時こうしてれば良かったとか、ああすれば良かったと か。
人生を振り返る経験なんて、そんなに無いと思います。まさか、 私もこのような経験をさせていただけるとは思っても見ませんで した。
内観の途中で死にたいと思っていた気持ちも、終わりが近づく につれ、消えていました。死んでわびるよりも、むしろこれから の人生をかけて、父、母、妻、兄弟、同僚、上司、私が迷惑をか けてきた全ての人々に、恩返しをしていこうという気持ちになり ました。私がこれからみんなを幸せにしていけば良いのではない でしょうか。
私は今までの罪を己に受け入れ、逃げることなく、皆に恩返し の意味を込めて、強く生きていきたいと思います。
すべての内観日程が終了し、今は気分がすっきりしています。 初日のもやもやとした気持ちがうそのようです。
最後に、内観の機会を与えて下さった方々、また内観中お世話 になったお寺の方々に感謝の気持ちをおくらせていただきたいと 思います。
今日より生まれ変わった気持ちで、これからの人生をがんばっ てまいります。本当にありがとうございました。内観に出会えて 良かったです。
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