ある読者の方が、幸福ニュース第44号【生きがいの創造】を読んで、Eメールを送って下さいました。しみじみと我々の胸を打ち、また、生きていく力を与えてくれる内容ですので、皆様にご紹介したいと思います。 【 友の死 】 幸福ニュースをいつも楽しみに読んでいますが、はじめて返信させてもらいます。 先日、大切な友人が白血病のため亡くなりました。 3年前にドナーが見つかり、移植も無事終わり、“もうこれで助かるんだ”と思っていたのに、その後は次々といろいろな症状があらわれ、でも、それを克服して・・・ なのに、最後にでた膠原病が、とうとう彼をこの世から連れ去ってしまいました。 彼と私達11人は、高校時代からの仲間でした。最後に、みんなで彼によせて書いた色紙のそこここに“また会う日まで”というフレーズが書かれていました。 私はその時以前に読んだ「生きがいの創造」の本のことを、思っていました。やっぱり、人は心の深い所の記憶の中で、ソウルメイトであることを知っているんだと、お通夜から初七日の法要までの間、ずっと感じていました。 翌日、私は彼がとても行きたがっていたのに、行ってあげられなかった“大正村”というところへ行きました。彼が亡くなってからずっと続いていた雨が降りしきる中、仲間の一人であり、大切に思っている人と2人、昔の農家だった家の縁側に腰を降ろしました。 彼にも元気をだしてもらいたくて “生きがい”の本の話しをしました。目に涙をうかべて、耳を傾けてくれていました。 ふと気づくと、目の前に{念ずれば花ひらく 真民}の句碑がありました。
念ずれば
苦しいとき
翌日、幸福ニュース第44号をうけとりました。 そして、《光と風の輪廻する海》 《生きる》という詩をいただきました。 《光と風の輪廻する海》
光と風のなかを 《生きる》
生きることの 私は、本当にありがたくこのメールをいただき、なくなった彼からのメッセージを受け取ったようにかんじ、どうしてもお伝えしたいと思ったのです。そして、勝手ではありますが、この幸福メールとのご縁も強く感じました。
ここで、彼のことを少しだけ紹介させて下さい。
あれから、七日毎のお参りに、夜、行かさせてもらってきました。 そしてわかったのは、骨髄移植がとても大変な治療であり、私達が想像していた もの以上だったことと、彼は私達友人に弱音をはかなかっただけでなく、ご家族 にもそうだった、ということでした。 みんなそれぞれ、彼が入院していた病院へ行っては、自分達のことを話して、聞いてもらっていたこともわかりました。私もそうでした。仕事帰りに寄っては、楽しい話だけでなく、困ったこと、イヤだったこと、今思ってること・・・を話してました。 彼の病気のことは、元気になったら“あの時はこうだったんだ”と話してもらおう と思っていたのに、1度も聞いてあげられなかったし、彼も話しませんでした。 彼から聞いた話は、“春から専門学校へいく”とか、“旅行の計画をたてよう” とか、先の話が多かったなぁ、とふり返って思います。 そんな彼だったので、今となっては、「病気にかかって人生観が変わった」と言っていた一言からしか、彼の気持ちや考えを推し量ることはできません。どんな気持ちでいたのか、何を思っていたのか、聞くことができたら・・・と思います。
移植後、重度の肺炎にかかり生死をさまよったことも、ひどい帯状泡疹がでたこともありました。 そんなにまでして歩けるようになった足だったのに、膠原病にかかってから、また 歩けなくなりかけ・・・ 亡くなった彼の顔には、前の日、自分で何かをとりに行 こうとして、ころんでできた大きな青痣があったんです。 大切にしていた目も(彼は目の専門学校をでていたので)、だんだん見えなくなっ てきていました。彼の無念さを思わずにはいられません。 お坊さんがお話の中で「32年という短い生涯でしたが、みなさんにもいいものを 与え、また、みなさんからもいいものを頂き、しっかり生きられた方だったと思います。」とおっしゃいました。
長くなってしまいました。すみません。
今日は彼の四十九日にあたる日なんです。
命日は9月24日、T.A.くんといいます。 大きな課題を乗り越えた彼は、次は1つ上の段階の人生を生きるはずです。また次に彼とめぐり会うためには、私自身もしっかり生きなくてはと、今、思っています。(終) |
二度とない人生だから
二度とない人生だから
二度とない人生だから
二度とない人生だから
二度とない人生だから
二度とない人生だから
二度とない人生だから 《念じて下さい》
念じて下さい
念じて下さい
念じて下さい
念じて下さい |
ものはすべて縁によって起こったものであるから、みな移り変わる。実体を持っており永遠不変なのではない。移り変わるので、幻のようであり、陽炎のようではあるが、しかも、また、同時に、そのままで真実である。移り変わるままに永遠不変なのである。 |
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