2005年10月6日第330号
幸福ニュース

【 不登校(高校生の内観)】

 内観を終えて、私には感謝の気持ち、また人を思いやる気持ちが足りないことに気付きました。母に対しての内観では、自分がどれほど恵まれた環境で、大切にされて育ったかが分かりました。

 幼児期にはお風呂に入れてもらったり、保育園まで送ってもらったりと、お世話になりっぱなしでした。

 小学校時代も、学校でのグチを聞いてもらったり、誕生日には高価なおもちゃを買ってもらい、高い洋服を着せてもらいました。

 中学校時代は、毎朝髪を結んでもらい、部活の道具を買ってもらい、修学旅行にまでも行かせていただいて、本当に感謝の連続です。高校に入ってからは、学校に行かなくても学費を払い続けてもらい、声をかけてもらいました。

 それに対して、私は少しの手伝いやちょっとしたプレゼントぐらいでしかお返ししておらず、その上、たくさんのご迷惑もおかけしてしまいました。母に対して暴言をはき、そんな身の上でもないのにフラフラ出かけて心配をかけさせたりと、本当に自分は恥知らずだったと思います。

 祖父に対しても、父親がわりのような存在で、大変かわいがってもらっていたのに、まったく感謝していませんでした。将棋のルールを教えてその相手をしてもらったり、自転車に乗れるように練習につきあってくれたり、本当に大切な人で、私にとって最高の遊び相手であったのに、亡くなってからは祖父のことを省みることをしませんでした。

 祖母に対しても、話し相手になってもらったり、お昼ごはんを食べさしてもらったりと、とてもかわいがってもらいました。

 しかし、二人にお返ししたことは少なく、数える程しかありません。小さかったのもありますが、それ以前に私の感謝の意識が低かったことが最大の要因であると思います。

 友人に対しても、待ち合わせに遅刻してしまったり、他の人にその人を悪い印象を持たせるような発言をしたりと、ひどいことをしてしまいました。

 お世話になったことも沢山あり、特に学校を休んでいた間には迷惑も多くかけました。文化祭での役割をかわりにしてもらったり、委員会の仕事に行ってもらったりしました。

 ただ、友人に対しては、お返しを少しはできたかとも思います。本当は足りないのかもしれませんが、その瞬間は精一杯していたと思います。しかし、すべてを通してみますと、お世話になったこと、ご迷惑をかけたことがはるかに多いです。

 私は今まで、当たり前のようにそういった事をしてもらい、感謝せずにご迷惑までかけてしまいました。これからは感謝をして、お世話してもらった以上にお返ししていきたいです。

 また、内観は17年間生きていて気付けなかったことを気付かせてくれました。その内観にも感謝したいです。日常に戻っても内観を続けて、もっと多くのことに気付いて感謝をしていきたいと思います。

 最後に、この7日間にお世話をしていただいた蓮華院誕生寺の皆様に心からお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

【坂村真民詩集】

《 M子に 》

    1
若くして
悲しみを知り
涙の味を知り
眠れずにいる
M子よ
試練に耐えて
新しい道を
開いてゆくのだ
きっと何かが
与えられるだろう
自分に甘えてはならぬ
あくまでも
悲しみの中から
立ちあがらねばならぬ

    2
順調に行く者が
必ずしも幸せではないのだ
悲しむな
立ちあがるのだ
タンポポを見よ
踏まれても平気で
花を咲かせているではないか

【仏語集】

 災いが内からわくことを知らず、東や西の方角から来るように思うのは愚かである。内を修めないで外を守ろうとするのは誤りである。(六方礼経)

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第326号 れんげ農苑便り(8)

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第329号 れんげ農苑便り(9)

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第325号 主人の浮気

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