本当にあっという間の7日間でした。正直もう一週間時間をい ただいて内観を続けたいという気持ちです。
ここに来る前の私は、家庭内の母と弟の不和を見るに耐えず、 逃げ回っていた状態でありました。また、今春高校を卒業した娘 のまさかの受験の失敗、そして何より、長男が昨年秋少年院送り となってしまいました。
夫の浮気で離婚し、今まで子供の為に一生懸命頑張ってきた私 の人生は一体何だったのだろう。情けない無力な自分のせいで、 最愛の長男を少年院に送り込んでしまい、悔やみに悔やみきれず、 何とかしなければという気持ちと、もうこれ以上私には出来ない と投げ出したくなる気持ちで、心はとても不安定でした。
大切な息子の人生を粗末にする訳にはいかないと、まさしくす がるような気持ちで内観に参りました。
最初母から内観しましたが、育てていただいた御恩は感じるも のの、親として子を育てるのは当たり前、体罰せずに言い聞かせ るとか、他に智恵はなかったのか?他方で愛情かけてくれても感 情にまかせて体罰すれば帳消しだなどと、生意気な自分もでてき て、なかなか内観が深まりませんでした。
次に一昨年亡くなった父の内観では、記憶の彼方に忘れ去って いたことがどんどん出てきて、涙が止まりませんでした。口数の 少ない不器用な父でしたが、本当にたくさんの愛情をかけて育て て下さいました。もうお返しすることはできませんが、父が生き ていたらどうするだろう、何を喜ぶだろうと、いつも考えながら 生活していきたいと思います。
多分父は、弟と母の不仲をたいそう心配していると思いますの で、二人が出来るだけ日々快適に過ごせるよう、けんかの種がで きない様、私が目配りしたいと思います。また二人に内観をすす めようと思います。
長男に関しては、今まで自分の思いどうりにならない事と心配 のしすぎで、先回りし、あれやこれやと指図してきました。そし て、反抗もまねいていました。自分の思い通りに息子を動かそう とする自分の「我」がこのような結果を招いたと思います。
長男も少年院の中で、自分の将来について少しずつ考えている ようです。危なそうに見えても、本人の人生だから、本人の選択 に任せてみようと思います。うまくいかなかったら、またそこか ら出直せばいいんですよね。
私はこの長男から様々な気持ちをもらいました。順調に育って いたら、きっと高慢ながんこな母親だったと思います。何度もど ん底に突き落とされ、這い上がり、涙し、そのたびに自分が強く、 内観しながら涙で心が洗われていくのを感じています。
まだまだ未熟な頼りない私ですが、今は自分がとてもいとおし く思えます。このことは、本当のたくさんお愛情を受けて育って きた自分、また、愛情で満たされていたからこそ、我子にも愛情 をかけることができる自分を感じたからだと思います。本当に感 謝の気持ちで一杯です。
長男が出院したら、二人でまた内観に参ります。どうか一人で も多くの方が内観に出会い、豊かで明るい人生を歩まれるよう願 っています。ありがとうございました。
人間の欲には、はてしがない。それはちょうど海水を飲むもの が、いっこうに渇きが止まらないのに似ている。また、人は欲の 為に身を持ち崩し、盗み、詐欺し、姦淫する。ときには捕らえら れて、様々な刑を受け、苦しみ悩む。(苦蘊小経)
*あなたも メールマガジン「幸福ニュース」を購読しませんか。費用は、無料です。 下記に登録するだけで、E-MAILで毎月3回自動配信されます。 メールマガジン登録 メールマガジン解除
|
|