自分自身の心についてと題して感想を述べたいと思います。 まず、3月5日午後5時に蓮華院誕生寺に入ることを上司に勧められ、自分自身も自分の心、また自分の気持ちを新しくしたいと思い、受けることを決めました。
そこで内観はどんなことだろうと関心を持ち、内観について先生より説明を受けました。内観が始まり、母についての自分を調べることから、父、そして妻、そして長男、それから長女と自分を調べることにしました。
調べを始めた時からなかなか深く入ることができず、自分に内観ができるのかと自分を疑い、それによってなおさら内観が進まなく、迷っておりました。
そして一回目の面接の時に先生に内観がすすまないことを伝えると、先生から、お世話になったこと、して返したこと、迷惑をかけたことを順に繰り返し自分に問い掛けてくださいと教えられ、また、それぞれ、順に20分、20分、1時間という具合にお調べ下さいと教えていただきました。
その言葉を思い出しながら順に調べを進めていくと、少しずつ自分がわかってきました。そして、母に対して自分が何をしてあげたのかと思うと、何も母の気持ちがわかっていないのに気付き、迷惑ばかりをかけていた自分が本当に申し訳ない気持ちになりました。
そして次に、父にと調べを進めていけば、これもまた、同じように、自分本位で迷惑ばかりかけていることに気付きました。また、迷惑のうえに輪をかけたように過去から現在にいたる今のこの時間にも迷惑が続いていると思うと、いてもたってもいられない気持ちです。
次に長男と進んでいき、生まれる前から現在に至るまでを調べました。命を受けて生まれるまでを思いますと、命の大切さを教えていただき、生まれた時には、父親としての責任を感じ、現在にいたるまで、父親としての喜びをあたえて下さったと思います。それなのに自分は現在何をしているのだという罪悪感を持ちました。
前後になって申し訳ございませんが、次に妻に対して調べていくと、お世話になりっぱなしで、何もして返すことなく、迷惑ばかりが自分の心の内にありました。
それは、結婚する前のお付き合いから始まり、交際そして結婚と、自分は妻のことをまったく考えず、自分の欲望ばかりが目につきました。そして、結婚してから現在に至るまでの自分に対してのお世話、子供を産む時のお腹の痛み、そして子育てにかかる精神的苦痛など、また、自分に対しての妻としての役割をはたしながら、妻が女としての欲望をおさえ、自分につくしてくれた有難さなどが思い出されました。
それなのに自分は、パチンコ、また、飲酒、そしてサラリーローンと数かぎりの悪事を重ね、また、自分が家族に対して行っている事に気付かず、現在ここに内観していて初めて気付かされました。
そして最後に長女を調べると、長女が自分にしてくれたことが、自分の今の生活、行動をすべてあらわしてくれていると気付きました。それは、中学1年から3年の間、自分の都合で転勤となり、長女の多くの友人を引き離したことです。また、学校に行かなくなったり、子供を堕ろしたりし、現在も不登校が続いていることを思うと、誠に申し訳ないと思います。
また、次女については、少ししか調べていないのですが、次女も同じく自分に対しては良くは思っていないと感じています。それは、上の子供二人の行動を見て自分もと思いながら、妻(母)の姿を見て自分は我慢をしないといけないと、次女自身が耐えていることを思うと、なんとなさけない父親と感じました。
この内観で感じたことを一生忘れず、今後は自分に正直に生き、また自分のまわりの人の助けがあってこそ、今の自分があるということを決して忘れてはならないと感じました。
また、この内観で味わった気持ち、お世話になった先生方、食事の支度をして下さった奥様方、そして、内観の機会をあたえてくださった支店長、そして、父母、妻子供、本当に有難うございました。この皆様の暖かい気持ちを裏切ることのないよう努力していきます。
自分自身の心と題して述べましたが、書き表わす言葉が全然足りません。心(ころころ)が変わることのないよう今後、毎日一度の内観を続け、父母、家族、そして上司および自分、また自分以外の人が幸せになることを思って感想と致します。
道を求める者にとっては、尊敬と名誉と供養を受けることがその目的ではない。わずかな努力や、多少の心の安定、またわずかな見る力が目的なのではない。
まず最初に、人はこの世の生と死の根本的な性質を心に留めなければならない。(大樹芯喩経)
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