内観を実際行ってみて、今まで気付かなかった事があまりにも多すぎる事が判った。最近の自分は仕事中やプライベートに関係なく、「目が笑ってないよ」とか、「作り笑いだな」とか言われる日が続いていて、自分でもそれは何となく気付いていた。
看護という仕事からいつでも笑顔で患者様と接し、色々な対応をしている立場上、職場でそのように言われる事は何よりも嫌だった。他に、いろいろなものを背負い込んでしまう性格だったためか、いつも精神的に一杯一杯の状態で車をよくぶつけたり、事故を起こしたり、周囲の人が皆私に対して心配をするような状態だった。そんな中、父から内観を勧められた。
父母祖父母妹に対し、自分の過去を見つめていくと、「自分には、こんなにも楽しい過去があったのか!」という気持ちになった。今までいじめを受けたり、自殺未遂をした事など、暗い過去しか覚えていなかった私にとって、何よりも嬉しい発見だった。
(おかげで、自分の顔を鏡で見て、内観前と比べると明るく嬉しそうな表情をしていた。)
父母に対して考えた事がある。元々、父母に対する恨みや憎しみは持ってはいなかったが、時々「何か嫌いだな・・・」と思う事が度々あった。(例えば、自分の将来や進路に関して対立した時、友達付き合いで何かを言われた時等・・・)
内観を行って再度振り返ると、全て自分のために言われている事に気付いた。自分で考えるのだから、この道でよいと思っていても、親は親なりに「この子は、こうであって欲しい。」「こういう事を知っておいて欲しい。」という事を考え、私のために言われている。今思えば、一々過度に反発していて申し訳ないと思う。
それから、学費や食費等も計算すると、ものすごく多額な事が解った。自分で決めた、たとえ親が望まない進路を進んだとしても、そのお金は私自身のために投じられている。とても有り難い事だとつくづく思う。他にも、特に父は色々な所に連れて行ってくれたり、色々な事を教えてくれた。
私の性格上や長所の面には、父からの影響が大きく現れている事にも気付いた。祖父母に対しても同様で、いつも見守ってくれていたと思う。本当に有り難い。
私は過去に二度、自殺未遂の経験がある。内観を行ったあとに考えると、親や家族に対する最大の裏切りであり、最も恥ずべき事だと思うようになった。入院している間、父は私に対して、命の大切さや、一人の人間の替わりになる人物はいない等、何度か話してくれたが、今になってその意味が理解できた気がする。
実はその時に内観を勧められてはいたが、予定が合わない事を理由に行かなかった記憶がある。内観を通して人が色々な事に気付き、どのように変わるかを知っていれば、必ず行っただろうと思う。今考えると、とても残念な事だった。
私は自分というものをしっかりと持っているようで、実は精神的に弱い面がある。自分が一つの事を考えれば、他から何か言われても、その考えにとらわれてしまう。まずは、父母の言う事は素直に聴き入れ、それから考えても良いと思えるようになった。その上で本当の自己というものが確立されるのではと思う。
今後は、感謝の気持ちを忘れずに過ごし、時間のある時にでも少しずつ内観を進めていきたい。ありがとうございました。
人には、迷いと苦しみのもとである煩悩がある。この煩悩のきずなから逃れる第一の方法は、ものの見方を正しくして、その原因と結果とをよくわきまえる。
すべての苦しみのもとは、心の中の煩悩であるから、その煩悩がなくなれば、苦しみのない境地が現われることを正しく知るのである。
見方を誤るから、我という考えや、原因・結果の法則を無視する考えが起こり、この間違った考えにとらわれて煩悩を起こし、迷い苦しむようになる。(パーリ、一切漏経)
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