{内観}見たことも聞いたこともない言葉であった。会社の研修ということでいやいやながらに参加しました私にとって、この内観とは不安そのものであった。ただでさえ、今までは観光でしか行ったことのない寺院に5泊6日というスケジュールでの研修ということで大きなプレッシャーを感じておりました。 先生の説明を聞き、{人と話しができない}{タバコが吸えない}{コーヒーも飲めない}、はたして、そういう環境に自分自身が対応できるのかという気持ちでますます不安が大きくなる。 内観を始める。良くわからない。良く思いだせない。時間が気になる。集中できない。。何の為にこんな事をするのか疑問にさえ感じる。刻々と時間が過ぎる中で、母のことをじっと考えてみた。 私の母は子供である私がいうのも問題だが、{ぶさいくで太っている。}そう見た目は決して良くない。しかし私にとっては幼き頃より優しかったし、暖かかったし、何よりも大好きであった。 そう考えていくと、確かに母からして頂いたことが、非常に多いことに気付く。今までは、当たり前だと思っていたこと、また、それ以上に気付きもしなかった様な事が、実は大変お世話になったという事であるとわかった。 また、その内容を見てみると、ただ単に良くして頂いた事だけがお世話になったという事ではなく、殴られた事、しかられた事さえも大変お世話になっていた事であった。 その時の母の立場にたって考えてみる。なるほど色んな思いが見えてくる。しかし、そのどれもが私の為を思っての事である。今までの生活の中では考えても見なかった事ばかりで、自分でも悩んでしまう。とまどってしまう。 さてそれでは、自分は母に対してどれだけの事をして返したであろうか。真剣に考えても出てこない。思いだせない。実に恥ずかしい。たとえ思いついたとしても、その時の自分の気持ちは-------、しかたないから、嫌々ながらにという事だった。自分自身が恐ろしく見えてきた。いかに自分勝手に、相手の事を考えずに生きてきたか、思い知らされました。 父に対して、妻に対しても内観してみましたが、同じ答えしか出てきません。良い息子、良い夫のふりをしているだけで、決してそうではない事がわかってきました。しかし、それを打ち消そうとしている、もう1人の自分がいる事も事実です。今回は母・父・妻に対して内観を致しましたが、友人・知人・親戚・会社の人達においても同じ様な接し方をしていた様に思います。 この研修を終えて、自分の考え方が大きく変わったことは確かです。人を思いやる心を大切にしていきます。しかし、考えた事を、行動に、言動にできるか、それが一番の問題だと考えます。すべての人に対し、考え方、行動、言動を大きく変えるという事は、大変に難しいように思えます。まず身近な人より、一人一人接していきます。 帰宅後、妻に対し、{ただいま}という言葉ではなく、心からの感謝の意味を含めて、{ありがとう}と、言いたいと思います。
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あせるな 《 一つ 》
一つの光を
*第6回全国 朴の大会が5月17日に坂村真民先生をお迎えして、先生の生誕地である熊本県荒尾市で開催されます。詳しくは、坂村真民詩集をご覧ください。
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